【六白金星】

《六白金星の象意》
六白金星は”天”・”太陽”を意味しています。
地上の生物に生きるためのエネルギーを与える存在として、完全充実の状態を指しています。
天は最も高い場所にあり、尊貴です。
また、地上に雨露を降り注ぐことから、万物に精気を恵む存在となります。
金星である六白が表す金属は、お金そのものではなく鉱石を表します。
そのため”素朴、剛健”といった意味を表しています。
季節は秋から冬にかけて、時間は午後七から午後十一時までと、充実した時を表しています。

これらのことから、次のような象意が出てきます。


六白金星は西北方(戌亥・乾)六十度の方位にあり、この先天は八白土星です。
日にとっては、戌の刻(午後七時から九時)亥(午後九時から十一時)とし、月にとれば戌の月(十月)亥(十一月)で、四季では晩秋・初冬の頃です。
収穫も終わり、冬支度をする頃です。
六白は太陽を示し、古来から人類が天と仰ぎ、崇めるところの本体でもあります。


 六白の象意として

(1)神社・仏閣・教会堂・進行
天・太陽の意から、神仏・信仰の意が生じました。神棚・仏壇は西北が正しいです。

(2)先祖・父・主人・目上・首相・老人
六白は父であり、二黒は母です。
西北は主人の座で主人の書斎があれば、主人も落ち着き、家庭も安定します

(3)動く・活動・多忙
常に休み無く働いているのが六白です。
六白の示す太陽は、休み無く働いてとどまらず、万物はその恵みを受けて、生を保っています。
地球の自転・人の活動・機械の輪転など、みな六白です。
六白の祐気を用いると、進んで心身が働き多忙となります。

(4)健やか・健康・剛健・決断
健とは、気血が循環して滞りがないことです。
身体の気血が停滞する箇所が病気となり、胃病、心臓病などになります。
気血が充実して、心身が活動的になれば、剛健の気が起こり、決断力も出てきます。

(5)大使
大使とは、信仰・膨張することです。
本命が乾位に入ると、住家拡張・新築とか、業務を新しく着手したり、投資したりする心気が出ます。
六白祐気を用いると、事業の創始、拡張などを発心して大成します。
しかし、資金不足で失敗することもあり、あらかじめこの対策をしておくことが大切です(超過の作用)

(6)大・円
国家的な事業・大建築・大人物など六白です。
六白西北の祐気を用いると、大業を創始し、大成して大人物になると言います。
また宇宙位置の丸い物(円)、太陽・頭脳・機械・モーター・車輪・数珠・指輪などは六白の体、回転・方位・循環・円動などは用です。

(7)過分
過分とは、標準より三倍の超過を言います。乾卦の意です。
本命が乾位に入ると、過分の新規望を起こすものですが、資金不足で、三年で改変する事情が生じます。
これを成功させるには、むこう五ヶ年の辛苦と、資金不足の対策を講じなければなりません。

(8)懐妊
戌年の子女が、六白乾方の祐気を用いると懐胎すると言われます。
逆に家相で、北や西北に欠陥があると子宝に恵まれないと言います。

(9)幼児
四歳以下の幼女は、皆六白です。
幼児の心気は神の如しで、動いてやまないのです。
六白や乾方の祐気を用いて一家をあげて移動しますと、災禍はまず幼児から起こるといいます。

(10)施与・後援
受けることを期待せず与えることが、施与です。天(六白)は地(二黒)に施し、国家(六白)は国民(二黒)に施し、男は女に施すでしょう。
施とは、後援・引き立て・援助であり、その天徳を欲するものは六白や乾方の祐気を用いることが大切です。

(11)投資・相場・投機
金銭や財産を放出して事業の資とするのは六白です。
六白や乾方の祐気を用いれば、他人から資金の援助を受け、事業も伸張します。

(12)争い・戦争・相場・競争・投機
争い・戦争・相場・競争などは投機で、機に乗じて、異常な巨利を得ようとする現象です。
賭事、勝負師の投機の天運は、不断のトレーニングやルールなどの研究を十分にしていても「人事」当てにならず、予期や常軌によらず動いていくものです。
投機に処する道は、六白の祐気を保有することが最も肝要です。

(13)規則
一切の準拠すべきルールは、六白です。
憲法・法律・条約・定款(会社の規則)などを言います。

(14)機械・交通機関
一切の機械・時計・写真機や汽車・自動車・オートバイ・自転車など六白です。

(15)政府・官庁・学校・劇場
市町村役場・警察署・登記所などの官庁・学校・劇場などは六白ですが、九紫にも同じ意味があります。

(16)その他
★象意総称
天 父 白 充実 太陽 上等 高級品 すこやか 強硬 堅固 特許権 円 車 多忙
寄付 世話事 供養 鋭進 動いてやまず 施す 戦う 自動車の手入れをする
時計を扱う

★天象
晴天 青空 悪く悪化すると暴風雨 疾風 霜害 雹が降る

★場所、建物
宮城 御殿 神社仏閣 名所旧跡 御陵墓地 教会堂 鐘楼 自衛隊 参議院
高層建築物 取引所 運動場 競技場 市場 博覧会会場 博物館 劇場 集会場 雑踏都市 繁華街 山の手 高級住宅街 山岳

★事物
珊瑚 めのう 真珠 金剛石 金 銀 鉱石 ガラス 刃 弾丸 球 時計 指輪 ネックレスイヤリング ブレスレット マスク オーバー 帽子 冠 兜 鏡 汽車 電車 新幹線
自動車 自転車 オートバイ 機械 歯車 水車 風呂敷 包み 羽織 傘 手袋 靴下 旅銃 大砲 缶詰 鉄分含有物 印章 通貨

★人事
天皇 聖人 賢人 高貴な人 軍人 大臣 社長 団長 管長 主人 資本家 リーダー 父 僧侶 指導者 守衛 易者 外国人 覆面の人 強欲な人 嬰児 弁護士 エンジニアコンピュータ関係者 自動車業者 機械業者 宝石商

★飲食
メロン スイカ 梨 栗 ミカン リンゴ バナナ その他の果物全般 氷 アイスクリーム
氷砂糖 柏餅 安倍川餅 おはぎ 餡 饅頭 カステラ ケーキ 紙又は銀紙に包んだ菓子鰹節 干し貝 干物 落花生 ピーナッツ 天麩羅 精進揚げ いなり寿司 海苔巻き
上等の食べ物 辛いもの

★生理
頭 肋骨 左肺 肋膜 血圧作用 汗 発熱 腫れ物

★動物
竜 大蛇 鳳凰 獅子(神の使いと言われる伝説の動物) 鶴 牡馬 犬 鯉 ぬけがら

★植物
薬草 ザクロ ダイダイ 果樹 菊 神木


六白金星の性情・運勢
(1)性格
・風格があり、頭も鋭いですが、考えすぎて行動が慎重なため、チャンスを失いやすい点があります。
・負けず嫌いで、世間の苦労に耐えて成功する強気がありますが、一面、敵を作ることも多いです。
・素直にものを言うので、きらわれやすいですが、人間味は豊かで、人に頼まれると何でも引き受けるし、リーダーとして活動します。

(2)体質(病気)
だいたいが筋肉質で健康ですが、高血圧・ノイローゼ・便秘・心臓病・不眠症・交通事故に気をつけてください。

(3)愛情・結婚
愛情が豊かで、センスが鋭いです。
男性は、自信家で自尊心が強く、自分からは愛の告白などする人ではありません。
結婚すると、亭主関白になって妻に君臨します。
時には暴力もふるいますが、根は優しい人なので、女性への接し方に注意する必要がありましょう。

(4)職業
人の下にいて使われるのが嫌いな人ですから、勤めても周囲とトラブルを起こしやすいです。
小さくても独立して社長になるとか、自由業(作家・芸能人)を盛業とするのがよいでしょう。また、政治家・法律家・宗教家・教育者・研究職・交通業・鉱工業・スポーツ関係などにもむいています。

(5)財運
若い頃は苦労しても、中年に入れば、その苦労が実を結んで、財を残すことが出来ます。
しかし、ギャンブル癖があるので、大儲けをしても大損になることの方が多いようです。
一般に、六白の人は、おおらかなようでも金銭にこまかく、けちな面があるので、他に財を施して、自然にその余徳で、財を得るようにすべきです。

(6)運勢
六白は人の上に立つという運勢をもっています。
それだけに苦労も多いのですが、経済的に困ると言うことはありません。
しかし、甘やかされた人生を受けると、福が転じて禍となり、どん底の人生を送る可能性もあります。
晩年運で、数え年四十三歳〜四十六歳、五十二歳〜五十五歳、六十一歳〜六十四歳が幸運期です。
六白は巽宮に五黄殺、乾宮に暗剣殺があります。
縁談の失敗や遠方取引きの破れ、また後援者からの援助を得られず、事業で失敗しやすいことがあります。