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【五黄土星】 《五黄土星の象意》 五黄土星は、後天定位で九星の中央に位置し、他の星を支配しています。 五黄の「黄」は、九星の故郷である中国大陸の大地、黄土の色を表しています。 同じ土星である二黒の場合は、黒土で耕土を表しています。 五黄の場合は黄土で大地、地球を表しています。 大地は、万物をはぐくむ反面、これを腐敗消滅させてしまうこともあります。 この両極端な作用が五黄の大きな特徴です。 また、中央に位置することから、帝王の星とも呼ばれています。 周囲に八星を従えており、支配者としての作用も強くあらわれます。 これらのことから次のような象意が出てきます。 五黄土星とは、他の八つの星が八方位にあって、天地・山沢・雷風・火水などと自然現象を表しているのに対し、中央に位置して、これらの気が大地を仲にして、人間にどのように関係するかを表した物です。 言い換えますと、五黄は中央にあって、八方(四正<東西南北>・四隅<東北・東南・西南・西北>)をつかさどり、天地の循環を支配していると言えます。 九星では五黄の他に、二黒・八白が土星ですが、五黄土星が最も強烈な作用をもちます。二黒土星は生存欲・八白土星は強欲(獲得)ですが、五黄土星は暴欲(破壊)を表します。 本命星が中央に在泊するときは、五黄土星の力を受け、その天運が最も旺盛なときです。一般に本命星が中央にあると「八方塞がり」と称して凶運としていますが、それは誤りで、本命星は中心的存在となり推進力が盛んになります。 只剋気を用いた者だけは、かえって災禍を受けることになり、逆運となります。 人が何かを起こそうとする発心は、本命星が中央にあるときに起きるものです。 この中で、家族の家出とか雇人を解雇しようとする発心は五黄が中央にあるときか、北方にあるときです。 また戻ってくるときは、本命星が中央に入ったときです。 五黄は中心・帝王の意であるとともに、破壊力が最も激しい星で、物を腐敗し、土化する意があります。 しかし、一方では地の作用により、物を生育し、蓄積する働きももちます。 五黄が回座する方位を五黄殺と言います、この方位を犯せば、自動的に徐々に災禍を受けることになります。 五黄の象意として (1)腐敗・汚物 生気の作用が鈍くなり退気するのが腐敗です。 飲食物の腐敗、建物が古くなる、人が老衰するなど、みな五黄の作用です。 ですから、五黄中宮の月日の新築、結婚式などは避けた方がよいです。 ゴミなどによって造成した土地の建築も感心しません。 (2)盗賊・暴力 年盤や、月盤で、五黄中宮の時、または本命が五黄と同会しているときは、盗難に会いやすいとされます。 また、日時盤で五黄が遁甲(回座)している方位(五黄殺)、またはその対沖(暗剣殺)から盗人が入るといわれています。 (3)墓地・墓 先祖の墓は、自分の運・不運を支配するといわれます。 墓は家運の根ですが、大きな墓や華麗な墓を建てる必要はありません。 墓地は湿地や日陰でない方がよく、大樹を植えてはいけません。 (4)廃・葬・死 全ての働きを失った物は廃物です。 五黄の方位を用いて買い物をすると、廃物の再製品を掴まされたりします。 また五黄方位に行くと葬式に会うと言います。 本命が中央にあるときは、職を変えたいと思うのですが、避けた方がよいでしょう。 長く患っている人が、本命中宮回座の時は危険です。 (5)強請・高利貸し・暴力 五黄の土気を受ける(五黄殺・暗剣殺の方位を犯す)と、サラ金の高利に泣き、強請の被害に会います。 (6)天変地異作用 大暴風雨・大地震・大津波・大火災・大爆発など、天地が荒れ狂うのが天変地異です。 五黄の場合、破壊的、圧殺的で、いっぺんに多くの人名を奪います。 関東大震災(大正十二年)、五・一・五事件(昭和七年)、太平洋戦争(昭和十六年)、朝鮮戦争(昭和二十五年)、伊勢湾台風(昭和三十四年)、大学紛争(昭和四十三年)、日航機ハイジャック(昭和五十二年)、三原山噴火(昭和六十一年)など五黄中宮の実例が多いです。 (7)家の中央 自分の本命が中宮に回座したときは、何人も自家を取り壊して新築したり、屋根の総葺き替え等をするのは良くないとされます。 これを犯すと一年以内に脳出血や心臓疾患で死亡すると言われていますが、これは中央五黄殺気を受けたためです。 (8)その他 ★象意総称 無 無色 反逆 残虐 残忍 殺意 強奪 強欲 廃棄物 スキャンダル 渋滞 腐食 絶望 破産 失業 脅迫 偽造行為 毒殺行為 惨殺行為 葬式 寄生虫的態度 無理心中 営業の失敗 名誉毀損 生物の死 植物の枯れ 家屋の破損 植物の腐敗 ガンやエイズなどの難病 古い問題の再起 古い病気の再発 塵芥汚物処理 古い物 ★天象 どんよりとした曇り 天候の変化 大荒れ ★場所、建物 塵芥集積所 火事の跡 古戦場跡 火葬場 墓場 死刑場 暗いところ 汚いところ 残忍行為の行われていたところ 日陰 未開地 荒野 荒れ地 ★事物 壊れた物 腐った物 荒廃した家屋 無住の寺院 古着 古道具 ぼろ 不用品 家伝の宝物(古い物) 遺書 棚ざらしの品 売れ残りの品 きず物 いびつな物 錆びた物役に立たない物全て ★人事 老人 元老 先達 総理大臣 家屋取り壊し業者 古物商 塵芥処理業者 肥料商 居候邪魔者 失敗者 高利貸し 悪漢 暴力団 横領人 強盗 窃盗 殺人犯 自殺者 惨死者 変死人 ★飲食 香りも味もない物 糖分も滋養分もない物 古い物 かびた物 臭気を放っている物 売れ残りの物 食べ残し だしがら 納豆 酒の粕 味噌 甘味一切 ★生理 大腸 便秘 下痢 チフス 流産 胃ガン 子宮ガン 腹部に発生する病気全て(五黄は毒素であるから、外部には腫れ物、痣等として現れ、内部では凝りを生じます)。 そして、新陳代謝の妨げをします) ★動物 南京虫 ゴキブリ ノミ ハエ 蚊 毛虫 人畜に害を及ぼす毒虫一切 カマキリ(雌が雄を食い殺すような残忍性から五黄に属します) ★植物 毒草類一切 五黄土星の性情・運勢 (1)性格 ・気が強くて、人に屈しません。 ・頭脳は人一倍優れ、行動力が抜群、持久力もあり、大器晩成型です。 ・自我が強いため、人に使われていると芽が出ません。肉親の援助は期待できないので、若いときから、腕に磨きをかけて独立した方がよいです。 ・孤独な面があり、涙もろいです。 (2)体質(病気) だいたいが、丈夫な筋肉質タイプです。かかりやすい病気は、脾臓病・脳溢血・心臓病・肝臓病・便秘・癌・潰瘍などです。 (3)愛情・結婚 男女ともに愛欲が強いほうです。 精神的な愛情面より、性欲的な面が激しいようです。 女性は、相手の男性に社会的地位・財力・容姿・頭脳・センス・セックスなど他人よりも優れていることを求めがちで、その要求が満たされないと、そっぽを向いてしまいます。 結婚してからは女性上位、全てを切り回して、夫が失敗しても、自分の手で、夫に変わって経済的能力を発揮します。 (4)職業 小さくても独立して、一国一城の主となり、頑張った方がよいです。 自分が主導権を握り、リードできる立場こそ、五黄の能力を表すことになります。 適業としては、腐敗、古いなど人がいやがる職業がよいでしょう。 例えば、スクラップ業・肥料関係・葬儀社・屠殺業などがよいです。 政治家・官公史・宗教家など指導性をもつべき仕事も吉、闘争心を必要とするスポーツマンもよいでしょう。 (5)財運 五黄は欲望の強い星なので、お金がガッポリ残りそうですが、浮き沈みか激しいので、よほど長期にわたって頑張らないと、財を積むことが出来ません。 (6)運勢 幼少の時から、苦労のなかに育つので、性質は強気ですが、内心は温和で、大器晩成型です。 終始一貫、辛苦に耐えて、実を結ばせる覚悟が大切です。 晩年運で数え年四十三歳〜四十六歳、五十二歳〜五十六歳、六十一歳〜六十四歳がチャンスの時期です。 五黄には五殴殺も暗剣殺もありませんが、強運ではあっても、変動が激しいのです。 |